車のリースやサブスクを検討している方は、こんなお悩みをお持ちではありませんか。
- オープンエンドやクローズドエンドってどういう意味?
- カーリースって契約が終了したら買い取りできるの?
- 返すときには追加費用かかるって本当?
カーリースは車を返却するときの条件によって、「オープンエンド」と「クローズドエンド」という2つの契約形態に分けられます。
2つの違いをよく理解しないまま契約すると、想定外の追加費用や車の返却が必要になるので注意が必要です。
この記事では、現役のリース会社職員が「オープンエンド」と「クローズドエンド」の違いについて、分かりやすく解説します。
- オープンエンドとクローズドエンドについて
- 特徴
- メリット
- デメリット
- オープンエンドがおすすめな人の特徴
- クローズドエンドがおすすめな人の特徴
- 残価精算が必要ないカーリース
この記事を読めば、カーリースの仕組みついて理解が深まり、最適なカーリースが選べるようになります。
失敗しないカーリース選びのために、ぜひ最後までご覧ください。
リース契約はオープンエンドとクローズドエンドの2つ

カーリースは、車を返却するときに「残価の精算が必要か」によって、次の2つに分けられます。
オープンエンド | 残価の精算が必要 |
---|---|
クローズドエンド | 残価の精算が不要 |
契約が終了したときの車の残存価格のこと
契約開始時に設定した予想の残価と、返却時に査定した実際の残価の差額を支払うこと
オープンエンドとは返却時に精算を行う契約形態
オープンエンドは返却時に残価を精算する契約形態です。
残価の精算以外には次のような特徴があります。
- 残価が公開されている
- 残価をいくらにするか契約者が選択できる
- 終了時に買い取りできる
- 買い取りする場合は精算不要(返却しないので)
オープンエンドでは車を返すときに、実際の残価が「契約したときの予想残価」より低かった場合は追加費用がかかります。
クローズドエンドとは満了時に精算を行わない契約形態
クローズドエンドは返却時に残価を精算しない契約形態です。
残価の精算以外には次のような特徴があります。
- 残価が公開されていない
- 残価をいくらにするかリース会社が決定する
- 終了時に買い取りできない
クローズドエンドでは車を返すときの追加費用はかかりません。
※事故による傷・へこみや、故障がある場合の原状回復は必要です。
車の返却時に、借りたときの状態に近づけるよう修理・整備すること。
オープンエンドのメリット・デメリット

オープンエンド契約のメリットとデメリットは次の通りです。
オープエンドのメリット
- 契約時に予想残価を高く設定すれば、月額リース料が安くなる
- 終了時に車を買い取れば、同じ車に長く乗れる
- 終了時に車を買い取れば、残価精算をしなくていい
- リース料と残価から総額が計算できるので、他のサービスや購入する場合と比較しやすい
オープエンドのデメリット
- 返却時には精算が必要
- 返却時はリース会社の残価査定に従うしかない
- 残価が予想よりも安いと契約者の負担が大きくなる
クローズドエンドのメリット・デメリット

クローズドエンド契約のメリットとデメリットは次の通りです。
クローズドエンドのメリット
- 返却時の残価精算が不要
- 契約した時点で総支払額が確定する
- 残価が予想より安くても契約者の負担はない
クローズドエンドのデメリット
- 車を買い取れない
- 残価はリース会社の設定に従うしかない
どちらがおすすめ?向いている人の特徴

オープンエンド方式がおすすめな人
- 毎月の支払いを安くしたい人
- 契約終了後に車を自分のものにしたい人
月々の支払いを安くしたい人
オープンエンド契約では、残価を一定の範囲で契約者が選択できます。
残価を高めに設定すると月額料金は安くなりますので、月々の支払いを安くしたい場合はオープンエンドがおすすめです。
車を自分のものにしたい人
オープンエンド契約では、車を買い取ることができます。
契約終了後に残価を支払うことで買い取ることができますので、車を自分のものにしたい人にはオープエンドがおすすめです。
クローズドエンド方式がおすすめな人
- 返却時の追加費用を避けたい人
- 契約終了時の悩みを減らしたい人
返却時の追加費用を避けたい人
クローズドエンド契約では、残価精算はありません。
車を返却しても精算がありませんので、返却時の追加費用を避けたい人にはクローズドエンドがおすすめです。
終了時の悩みを減らしたい人
クローズドエンド契約では、契約終了時の選択肢は「返却」か「再リース」で、返却しても残価精算はありません。
選択肢がシンプルなので、終了時の悩みを減らしたい人にはクローズドエンドがおすすめです。
残価精算なしで利用できるカーリース3選
残価精算なしで返却時の追加費用の心配が少ないクローズドエンド契約ですが、実は採用しているカーリースは多くありません。
将来の残価を正確に予測することはリース会社にとっても難しく、終了時に残価精算をするオープンエンド契約のほうがリスクが少ないからです。
一方で、オープンエンド契約に追加費用を支払うことで残価精算を免除する「残価保証オプション」を提供しているカーリースもあります。
以下のカーリースでは、残価精算なしで利用できるプランやオプションが用意されています。
SOMPOで乗ーる|オプション設定で残価精算なしにできる
SOMPOで乗ーるには、残価精算が不要となる「残価保証オプション」があります。
車を返却すると決めている人や、返却か買い取りか決めていない人が残価精算を避けたい場合におすすめです。
SOMPOで乗ーるについては、以下の記事で詳しく解説しています。

オリックスカーリース|オープンエンドとクローズドエンド両方選べる
オリックスカーリースには、オープンエンドとクローズドエンドの両方のプランがあります。
残価精算のリスクを避けたい場合はクローズドエンドのプランをおすすめします。
オリックスカーリースについては、以下の記事で詳しく解説しています。

カーリースカルモくん|基本契約がクローズドエンドのみ
カーリースカルモくんは、残価精算のないクローズドエンド方式が基本の契約形態です。
残価精算のリスクを避けたい場合におすすめのサービスです。
カーリースカルモくんについては、以下の記事で詳しく解説しています。

よくある質問(FAQ)
- 契約終了時に車を買い取れるのはどの方式?
-
オープンエンド方式です。
- 返却時に残価精算が不要なのはどの方式?
-
クローズドエンド方式です。
- 残価精算するときの査定価格はどうやって決まる?
-
リース会社、またはリース会社に委託された査定業者が次のような情報をもとに総合的に判断します。
- 車種
- グレード
- 年式
- 走行距離
- 車両の状態
- 市場のニーズ
- オープンエンドとクローズドエンドどちらがお得ですか?
-
どちらも一長一短があるので、どちらかが必ずお得ということはありません。
まとめ
オープンエンドとクローズドエンドの違いは、残価精算の有無です。
どちらの方式にもメリット・デメリットがあるので違いを理解して、自分にあった方式を選ぶことが重要です。
オープンエンド | クローズドエンド |
残価精算あり 残価が開示されている 残価を指定できる 買い取り可能 返却時の精算あり | 残価精算なし 残価が開示されていない 残価を指定できない 買い取り不可 返却時の精算なし |
どちらか決めきれない場合は、オプションを追加すれば、どちらの選択肢も残せる場合があります。
ただしオプションには追加の費用が必要ですので、契約前によく考えて、最適な契約方式とオプションを選択しましょう。